秋には茶屋の前のほうにある官林(そのころはこういいました)に友達と出かけ、椎の実をひろって食べたよ。水路に落ちている椎の実を、お手製(蚊帳のおふるで作った)の網ですくってその場で食べたもんやわ。落ちているということは熟していておいしいということやし、かすは流れていくやろうからね。持ってかえったのは炒って食べたんやで。香ばしくっておいしかったよ。椎の実の皮が硬いから舌の先が切れるまで食べたもんや。今でいうおやつがわりやね。でも当時のおやつは空腹を満たすもので、おなかいっぱいでも食べる今のおやつとはちがうかな。
わらごみ(稲刈りが終わった後、切った藁を積み上げているところ)に石垣から跳んで遊んだこともあったで。クッションがあって気持ちよかったー。でも家のお使いに行って藁ごみを見つけ、預かっていた大事なものをポケットにいれたまま遊びに夢中になってしまい、大事なものを藁のなかに落としてしまったことがあったんやよ。ものすご~く怒られたよ・・!!